絵本についてのまとめ、第六弾です。
今回は、絵本を繰り返し読んであげることが子どもにとってどんな意味を持つのか
紹介したいと思います。
家で読み聞かせをしているお母さんは、子どもが何度も繰り返し読むのをせがむので
うんざりしてきた・・という経験があるかもしれません。
私自身がその一人です。。
しかし、子どもが絵本を繰り返し読みたがるのには
次のような意味があるそうです。
☆知っているものを再確認することで知識を深めたり
絵本の世界をより深く理解することができる
☆読むたびに新しい発見をしている
☆知っている筋を読むことで安心する
小さい子どもは、何かが自分の予想通りになるということに
とても安心し、喜びを感じるそうです。
☆子どもが自分の気持ちを重ねやすいことを表している
繰り返し読む絵本に注目することで、子どもの興味や状態が
わかるかもしれません。
☆絵本の絵で遊んだり、ストーリーをもとに会話をするなど
絵本をただ単に「読む」以上のかかわり方を編み出している
絵本が「遊び」に発展しているからこそ、
飽きることなく繰り返し読む、ということがあるようです。
つまり、絵本を繰り返し読むことは
お母さんにとってはなかなか大変なことだったりするのですが
子どもにとっては心の発達を促し、大きな満足となることであることがわかります。
絵本作家の長谷川摂子氏は、子どもが繰り返し絵本を読むことを
大人が音楽を聴くことに例えています。
大人は絵本はあまり繰り返し読まないけれど、音楽は飽きるまで繰り返し聞きます。
それは、絵本は頭で理解しているのに対し、音楽は身体で感じているからではないかと。
(『絵本が目をさますとき』福音館書店, 2010)
子どもは絵本も音楽のように、身体で感じているのですね。
だとするとその子どもの豊かな感性を
そのまま伸ばしてあげたいなぁ、と思うようになりました。
また、子どもにつきあって何度も何度も絵本を読んでいると
10回目、20回目で初めて気づくことが出てきたりします。
ストーリーを理解するのは簡単でも、絵を読むというのは奥が深いなぁ・・と思います。
ストーリーを理解するだけならどんどん数をこなしていけるけれど
本当に大切なのはそうやって一つの作品にじっくり向き合い
自分の解釈を広げていくことなのではないかと思います。
絵本を見る目を養うにはある程度の冊数を読まなければならないでしょうが、
子どもに対しては、冊数を多く読むことより
同じものを繰り返し繰り返し、味わいながら読むことに重点をおきたいと思っています。
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