ヒラノ教授の論文必勝法 教科書が教えてくれない裏事情 (中公新書ラクレ)
著者(「ヒラノ教授」)の研究者人生を振り返る中で、論文執筆のテクニックではなく、研究者としてのサバイバル術が説かれている1冊です。
たとえば、論文にする前にアイディアをもらさない、成果が出ればすみやかに研究集会で発表する、研究室の学生に協力依頼する(学生にもメリットがある)、行き詰った時のために研究テーマは2つ(以上)持っておく、など。
また、投稿するジャーナル選びについては、レベルが高すぎないもの・編集委員に同分野の研究者がいるところを選ぶとよいとのことですが、被引用回数の多い論文を書くためには、IFが高いジャーナルを選ぶこともアドバイスされています。
さらにリジェクトされた場合でも、自信のある論文であれば編集長に抗議をし、掲載にいたった事例なども書かれています。
末尾には、現在はすべての大学教員が同様に、研究・教育・管理業務・社会貢献を求められているけれど、本当は適正に応じ各教員のウェイトをかえたほうが教員にも大学にもよい、というようなことが書かれていました。そしてその実現のために、研究・教育・管理業務・社会貢献トータルを考慮した大学教員としての評価というものを確立すると。
確かに、研究者としての評価と、大学教員としての評価は別個のものとして確立されていれば、教育とか管理業務をするモチベーションがあがるのでしょうか。(研究>教育 という一般的な見方自体が障壁でしょうが) そうなったら、図書館と教員、教育上での協力・というのももう少し現実化するかもしれないです。
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