2015年1月19日月曜日

『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』『かさじぞう』

いたずらきかんしゃちゅうちゅう (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
いたずらきかんしゃちゅうちゅう (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

機関車のちゅうちゅうが、ちょっとしたいたずら心をおこして大騒ぎとなるお話。
ちゅうちゅう疾走中の、ちゅうちゅう&周囲の躍動感がすごい。

大きい街と小さい街をいったりきたりする間に変化する風景の描写に当時の生活を感じられる。
またなんといっても、ちゅうちゅうのいたずらに怒る町の人とはうらはらに、心配をして本気で助けにいく大人たちの存在がとてもほほえましかった。(ふつうだと怒られる気もするけど、)最後までちゅうちゅうは怒られることなく、無事でよかったなぁと迎えられるのは子どもには安心の結末かなと思いました。

『絵本とは何か』でも例示されていたとおり、カラフルでなくても(絵はモノトーン)、線と構図により物語のイメージをふくらましている絵本というのが納得できました。

見返しをみたとたん、娘が「はやーい」といったのが面白かったです。


かさじぞう(こどものとも絵本)
かさじぞう(こどものとも絵本)

昔話の再話でも適当に省略されていない作品として『絵本とは何か』で例示されていたので読んでみました。
扇にかたどった画面構成といい、絵のタッチといい、物語の雰囲気とよくあっています。
絵が平面的なのがまた日本的な味が出ていると思いました。

横で聞いていた夫は「この当時から資本主義やったんやな」という珍しい感想をもっていましたが。
その表現はともかく、確かにかさをつくって売れず、そうすると年越しのおもちもないというような生活の様子は、今の子供には信じられないだろうなと思います。

言葉のひびきも面白くて娘は喜んでいるようでした。

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