2015年9月26日土曜日

『情報貧国ニッポン: 課題と提言』山崎久道著



この本の内容は下記のような流れですすむ。

・情報はなぜ大事か→行動に影響を与えるため
・情報のストック・流通の日本の現況
・いかに教育をするか


まず、情報は使うからこそ重要という考えが説明されている。
たとえば日常生活や企業での経営でも情報は「行動の指針」「資源」で、その後に影響をおよぼすという意味で重要だという。

けれど日本ではその考えが普及せず、使うための情報整備(たとえばデータベース化やインデクシング)が弱く、情報の自給率も低いという。

たとえば米国にくらべ、索引つき図書が少ないこと(翻訳の際索引が省かれることも)や、論文で他国からの引用が多いことなどが挙げられている。

最後に、その克服のため必要な情報リテラシー教育についてふれられている。
筆者は大学で、情報の重要性を学生に認識してもらうとともに、テーマ設定~研究報告書の作成まで、情報の使い方の一連の流れを教えているとのこと。

大学図書館でも最近では、データベースの使い方だけでなくその前後が射程にはいる例がある(たとえばレポートのテーマ設定や、書き方のセミナーを行うなど)。その際、「情報は、自分の生活や社会をよくするために使う重要なもの」という考え方を浸透させることが一番大事なんだなと思った。(それが難しい)

2015年9月21日月曜日

『子どもと本をつなぐ橋』田島多恵子


この本は、文庫運営やストーリーテリング等、子どもの読書に長く関わられた方によるもの。
絵本から本への移行期についてのヒントが多く、とても勉強になる&共感する部分が多かった。

特に、子どもが文字が読めるようになっても、大人が一緒に読んであげることが大事 という部分に納得。少し長い絵本や、絵のない少し長めの童話、昔話などを読んであげることがすすめられている。

文字が読めるからと読んであげなくなると、子どもは読む本の幅を広げていくのが難しくなってしまうとのこと。自分で読めない少し難しいお話でも、聞けば理解できるので、親が読んであげることは、次に自分で読むことへの橋渡しとなるという。

また、文庫の経験から、本の楽しみを知っている子は、普段マンガを読んだりしていても、突如長いお話に没頭する時期もあるという。本ばかり読むことがいいわけではなく、本を読む楽しみも持てて、別の楽しみもあり・・、というのがいいと自分も思う。

「子どもたちが、読書の中に喜びを見いだせるよう、見守ってくれる大人が、ひとりでも多くいてほしいと願っています」(p.10)と冒頭にある。

読書の面白さというのは千差万別で、知識を得ることもできるし、考え方に影響をうけることもあるし、新たにやってみたいことが見つかることもあるし、お話の世界にいっていろんな感情を体験することもできる。なのでそのバリエーションの中のひとつでも、子どもが楽しみとできるよう、見守る大人になりたいなと思います。

2015年9月13日日曜日

『やさしさグルグル』行正り香



元気を出したいときなどにエッセイを読みたくなる。
本屋でこれは、と思ったとおり、素敵な一冊だった。

行正さんは、高校3年でアメリカに留学してそのままアメリカで大学へいくなど、変わった経歴の方。
その後も仕事で世界を飛び回っていたことや、独創的なお母さんの影響もあってか、考え方が柔軟で面白い。

教育に関し、日本ではセカンドチャンスを得にくいとか、考えさせるきっかけがないということも仰っていて、共感。

日本でテストの点がよいということと、社会でたくましく生きていく力を得ているということが、いかに違うか・・と改めて思った。

下記のようなウェブサイトも今は運営されているとのこと。

なるほどエージェント

また、映画や音楽やお酒など、お気に入りのものに囲まれて暮らしている雰囲気が本から伝わってきて、とてもさわやかな気持ちになる本でした~。